どのような仕組で瞑想は効果があるのだろう?瞑想には効果があることは、研究によって確かめられてきた[1]。研究は盛んに行われおり、新しい発見が次々と報告されている。しかし「なぜ効果があるのか」については、あまり良くわからない。
なぜなら、瞑想はヒト特有の行動であるからだ。動物に瞑想させることが難しい。そのため、解剖学的な研究などは進みづらい。fMRIなどでヒトの脳を探るのがやっとである。
しかし、「マウスを瞑想させることに成功したかもしれない」という研究がある。これが面白い[2]。
θ波が増える
人間が瞑想すると、θ波という脳波が増えることがわかってる。そこで研究者は、脳にθ波が増えると瞑想状態であると定義し、マウス実験を行った。
タイミングよく光をon/offすると、脳にθ波が増えることがわかっている。これを利用し、マウスを毎日30分瞑想状態にして20日間の実験を続けた。
するとマウスがの行動が「穏やか」になった。これは人間が瞑想したときの効果と同じである。
また、人間においては脳の構造が変化することが実験からわかっている。しかし、今回のマウス実験ではまだそこまでは調べられなかったようだ。今後に期待である。
瞑想状態を作り出す
外部からの刺激で脳波を変化させることで、集中力を高めたり睡眠の質が上がったりすることは確かめられている[3]。人間には音楽を使うのが効果的で、brain.fmというサービスもある。
θ波を増やせれば瞑想の効果が得られるのであれば、瞑想のやり方がわからない人でも恩恵を受けることが可能だ。また瞑想は欝などの精神病にも効果があると言われているが、鬱病患者に瞑想を実践してもらうことは困難かもしれない。しかし光セラピーや音楽によって同じ効果が得られるのであれば、実践も容易だろう。
「マウスに瞑想をさせる」という驚きのアイディアを紹介した。この実験により、瞑想の解剖学的な研究も進むかもしれない。また、外部刺激だけで瞑想の効果も得られるかもしれないという知見も得た。研究の進展が、とても気になる話題だ。
おまけ
瞑想の、様々な効果を知るのにおすすめ。マインドフルはこの本から始まったと言っても過言ではない。
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