エンジニアにも文章力は必要だ。理科系と括っても良いかもしれない。文章を書くのは文系の仕事ではない。理系でも論文など、文章を書く必要がある。エンジニアでも、仕様書を書いたりメールを書いたりする必要がある。最も大切なのは、Twitterでのツイートかも知れない(笑)。
理系が文章を書くときに、どのようなことを気をつければよいだろうか。そこで「理科系の作文技術」を読んだ。卒論に追われている学生はもちろん、ブログの書き方に困ってるエンジニアや、仕様書を作成する必要がある時などに参考にされたい。
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文章を書くのに必要なこと
文章を書く時、問題について語ることが多い。問題を解決するために、論文などを書くからだ。その時に、注意すべきことがある。
- (a)なにが問題なのかを明確にせよ
- (b)それについて確実にわかってるのはどんな点かを明らかにせよ
- (c)よくわかってなくて、調べる必要があるのはどんな点かを明らかにせよ
文章を書く前に、問題について正確に把握しなくてはいけない。この3ステップは重要である。
日本人は、曖昧にしがちだ
日本人は曖昧さを好む。「〜かもしれない」と語尾をあやふやにしがちだ。これは間違っていたとき、リカバリーが出来るようにしたいという思いがある。しかし、著者は言う。
日本人は平均として自分の考えをもっと明確に言い切らなければならぬ
特に理系の文章ならなおさらだ。明確な理由があるときは、結論は言い切ったほうが良い。そのほうがシンプルで、伝わりやすい。
言い切るために必要なこと。
結論を言い切るために、文章を書く時に気をつけておくことがある。
- (i)事実と意見をきちんと書き分ける
- (ii)仕事の文章では、事実の裏打ちのない意見の記述は避ける
事実と意見は、わかりやすく違いをもたせるべきだ。そして、特に仕事においては裏打ちのない意見は書くべきではない。論文を書くことが仕事である人は、なおさらだ。
文章の作成手順
では、どのような手順で文章を作成すれば良いだろうか。
- (a)まず、書きたいことを一つ一つ短い文にまとめる
- (b)それらを論理的にきちっとつないでいく
- (c)いつでも「その文の中では何が主語か」をはっきり意識して書く
短い文を論理的につなげていくことが大切だ。事実を間違いなく伝えるために、主語と述語をはっきりさせよう。
エンジニアのための文章術
文章を書くのは文系の仕事ではない。エンジニアでも理系でも必要な作業だ。一方で、日本人は「〜かもしれない」と文章を曖昧にしがちだ。理由がはっきりしているときは、結論を言い切ろう。そのほうが伝わりやすい文章になる。
間違えることもあるだろう。しかし、事実と意見を書き分けていれば、問題はない。
ブログを書くときにも参考になる、文章の書き方だった。
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