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HIITスイミングのススメ 〜高強度インターバルトレーニング【水泳版】って最強じゃない?

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 僕は「運動は水泳が最強」説を唱えている。僕は幼稚園の頃から水泳をやっていて、中学校では試合(市の大会レベルだけど)にも出ていたりする。なので、多少のバイアスはかかっているのは理解してもらいたが、それでも水泳は最強だ。

長生きしたければ?

 最近の研究によると、水泳をやってる人は心臓病での死亡率が低いことがわかっている[1]。この研究によると、一番死亡率が低かったのは、ラケットスポーツ(テニスやスカッシュ)だった。しかし、これは対人相手がいないとできないので、めんどくさい(テニスやスカッシュをできる相手がいるという社会的なつながりがある人は、死亡率は低そうでもある。あとテニスは後に紹介するHIITトレーニングと似ている性質を持っているという影響もあるだろう。だれかテニスやろう!)。

 他には、エアロビクスも水泳と近いぐらい死亡率が低かった(エアロビクスって変な服を着ないとできないのかな)。一方で、フットボールやランニング(健康のためにやってる人は多い)は心臓病での死亡率への影響は無かったみたいだ。ランニングはやりすぎると死亡率を高めるという研究もあるので、あまりオススメしない(長時間のスポーツは体内に活性酸素を発生しすぎる。またランニングは空気汚染からの健康危害の影響も大きい。皇居ランをやってる人は年収が高いが、死亡率も高い。年収が高くない人が皇居ランをしたからって、年収が高くなるというデータはないし、死亡率は高まるしで最悪なので、やめよう)。

全身の感覚を感じよ

 また、水泳は瞑想にも近い。呼吸に注意を向けながら(向けざるを得ない)、体を動かし、水から受ける全身への感覚に注意を向けて、泳ぐ。水の状況や、波の動きなどを体性感覚でモニタリングしながら、全身をくまなく状況に応じて動かす必要がある。これは、脳にも良いトレーニングになるのだ。水泳をすると心配性や不安が減少したりするそうだ[2]。海外のエグゼクティブが水泳を好きな理由もうなずける。高級ホテルにはプールがついているのもそのためだろう。水に浸かるだけでも、リラックス効果も高い。

合コンで年収を推測する

 実際に、水泳によるポジティブな相関も見つかっている。例えば、幼少期にスイミングスクールに行っていた人は、年収が高かったり学歴が高かったりする。この事実を女性は覚えておくと、合コンで役に立つ。直接学歴を聞かなくても、子供の頃の習い事を聞くだけで、ある程度の予想をたてることができる(もちろん確率・統計的な話なので、これだけで確実に推定できるわけではない)。これはある程度の因果関係が説明できる。有酸素運動をすると、BDNFという脳内物質が放出され、脳神経が活性化され、学習効果が高まるということもわかっているからである。僕はたまたま奇妙な病気を発症していたおかげと水泳をしていたおかげで、それなりの学歴と年収をいただいているが、たしかに周りには水泳をしていた人が多い(またもう一つ共通点を上げるとすると音楽の演奏だ。音楽も脳を活性化することがわかっている)。

脳は進化し続ける

 脳というものは50歳ぐらいまでは脳力が上がっていくと言われている(これも昔の研究なので、現在はもっと年齢が上がっているだろうと思われる。The Seattle Longitudinal Studyという1956年から続く研究である)。20代前半がピークだと思っている人が多いが、それは嘘だ。得意不得意があるだけで、意思決定力などは50歳ぐらいの年配者が得意で、20代前半が得意なのはスピード勝負なのだ。また若き天才、時代のネイティブなどと若者を賞賛するが、あれも嘘だ。重大な科学的な発見を行った科学者の年齢を調べても、それはランダムであることがわかっている。また起業などにおいても、若い人が取り上げられすぎるが、成功しやすいのは30代とかだったりする。いかに若く成功するかというくだらない遊びに付き合う必要はない。なので、今からでも遅くはない。運動(特に水泳)をして、脳力を上げるのだ、おじさんよ!(僕もそろそろおじさんだ)。

秘技HIITスイミング

 さて、そこでとっておきの方法を紹介しよう。それがHIITスイミングだ!HIITとは、High Intensity Interval Trainingの略で、高強度インターバルトレーニングという意味だ。高強度=限界近くまでめっちゃ頑張る、インターバルトレーニング=30秒運動、30秒休憩というトレーニングだ。これを水泳に当てはめてみよう。

 水泳で、30秒と時間を決めて、本気で泳ぐのは難しい。だって、プールは25mプール。時間制限がきて運動をやめると、プールの途中で止まってしまう。また、そもそも電子機器をプールに持ち込むのは難しいから、自分だけのストップウォッチで時間を測るというのは難しい。そこで、僕がオススメするのは、50m全力ダッシュ&泳いだ時間分だけ休憩するというトレーニングだ。水泳をやっていた人であれば、だいたい40秒〜50秒ぐらいで50m泳げるだろうから、ちょうどよいHIITトレーニングになる。これを4セット〜8セットほど行うと良い。泳ぎ終わった頃には、バテバテだろう。トレーニング時間は10分〜20分程度だ。でもこれで十分だ。全身運動にもなるし、有酸素運動にもなるし、筋肉もつきそうだし、一挙両得ってなわけである。泳ぐのが慣れてない人は、25mで大丈夫だ。20秒〜30秒ぐらいで泳げると思うので、泳いだ時間だけ休む。同じく4〜8セット行う。僕も疲れてる時は、25mにして4セットぐらいにしておく。

塩素問題

 水泳で気になるのはやはり塩素の問題だ。水を綺麗にするために、塩素を入れるのは仕方がない。しかし、やはり身体には悪影響が少しばかりはある。アレルギーがある人は避けるのが賢明だろう。最近では、塩素を使ってないプールもあるので、そちらを利用するなどすればよいだろう。

市民プールへ行こう

 プールは、国が運営している市民プールが安くて良い。東京だと300円〜400円ほどで使える。HIITトレーニングは週1〜2ぐらいで十分なので、月額で高い料金を払う必要はない。ビジター利用で十分である。

 水泳はやっぱり楽しいのが良い。幼い頃からやっていたという影響もあるだろう。僕は、筋トレみたいな単純作業的な動作を繰り返すのがそれほど得意ではなく、トレーニングジムに行ってまで、筋トレをするモチベーションがわかない(それでも最近周りがトレーニングジムに行きまくってるので、行ける気がしてきた。周りに影響されやすい。単純である。それにパーソナルトレーニングは楽しそうである)。それで、一人でだらだらランニングしていたり、水泳していたりしていたわけだが、これでは効率が悪いし、意味もない。そこで、自分なりにHIITトレーニングを模して、水泳に応用してみた。今のところ、僕にとってはHIITスイミングが最強のトレーニング方法だ。着替えたりするのが、めんどくさいけど、好きな人は試してみてほしいのである。

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