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タレブの新刊「Skin in the Game」が2018年2月に出版されるぞ!

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 新刊の出版が待ち遠しいぐらいほど好きな作家は、それほど多くはない。僕の数少ない好きな作家のうちの一人であるタレブが2018年2月に新刊を出す。タイトルは「Skin in the Game : Hidden Asymmetries in Daily Life」だ。すでにAmazonでは予約できる。

Skin in the Game: Hidden Asymmetries in Daily Life

Skin in the Game: Hidden Asymmetries in Daily Life

身銭を切れ!

 タイトルのSkin in the Gameは前作の反脆弱性でも出てきてた言葉だ。タレブの実証主義哲学の精神と投資家であったという実態が、色濃く出ている言葉だ。彼が口酸っぱく「身銭を切れ」と言っているが、ついにそれがタイトルになった本なのだ。

INCERTO

 実はこのSkin in the GameはMedium上のINCERTOで公開されている。INCERTOはまぐれから始まる一連の書物群(まぐれブラック・スワン反脆弱性)のシリーズ名だそうだ。最新作のSkin in the Gameもその中に入っている。しかし、読んで分かる通り、英語が難しい。タレブは造語も使うので、さらに読むのが難しい。日本語で読んでいても、教養が深すぎて全然追いつけないので、英語となると更に厳しくなる(できれば、早く日本語訳を公開して欲しい。お願いします!)。

べき乗則

 さて、副題から分かる通り、日常生活における非対称性についての話が書かれていると想像できる。彼の専門は確率論、特にべき乗則(タレブはファットテール、ロングテールやマンデルブロ的、果ての国などと呼んだりする)なので、よく知られている話としては80対20の法則の話を書いているのだろうと思う。もちろん、そこにタレブの毒舌や深い知識がたんまりと出てくるので、面白いに違いない。

マンデルブロ

 ちなみに、一番最初に80対20の法則を見つけたのはパレートだが、(おそらく)次に見つけたのはマンデルブロだ(そして、そこにフラクタルを見つけた)。そして、マンデルブロの弟子がタレブなのだ。ちなみに僕は、大学院でマンデルブロ集合を研究していた。だからマンデルブロが好きだし、タレブが好きだ。不思議なつながりである。早く出版されて欲しい(特に翻訳本)。英語で読めるように、英語力も鍛えておこう。

 

Skin in the Game: Hidden Asymmetries in Daily Life

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