「瞑想は良いぞ」と紹介している当ブログ。ゴエンカ氏の「10日間の瞑想リトリート」にも参加した。瞑想は、ホルモンや免疫機能を改善することがわかっていたり、ストレスの低下や集中力の向上が報告されている。他にも、脳の灰白質が大きくなったりと、さまざまなメリットがあることがわかっている。
個人的に興味深いのは、睡眠の質の向上だ。例えば、不眠治療に瞑想が使われていたりして、効果があることがわかってる。では、健常者において、どれぐらい瞑想が睡眠の質を高めるのか?は気になるところだ。
瞑想で睡眠の質が高まる?
2016年の研究で、ヴィパッサナー瞑想の熟練者は睡眠の質が高いぞ!という研究があったので論文を読んでみた[1]。
被験者は次の3つのグループだ。
- 普通の人
- 瞑想歴2年以下の瞑想初心者
- 瞑想歴が平均で7年の熟練者(一日に2〜3時間)
瞑想熟練者の熟練者っぷりがすごい。なかなかレベルの高い被験者を集めたわけだ。瞑想はゴエンカ氏のヴィパッサナー瞑想を実践している人を集めたみたいだ。ゴエンカ氏のコースは海外でも人気で、論文にもよく出てくる。
被験者を実験室に集め、睡眠中の脳波や目の動き、筋肉の動きを計測し、睡眠の質を徹底的に分析したそうだ。
瞑想熟練者の睡眠がすごい
結果は以下のようになった。
- 普通の人と瞑想初心者は変わりなし(悲しい!)
- 熟練者は睡眠の質が高かった
- 睡眠サイクルの数が多い
- REM睡眠に入るまでの時間が短い
- 浅い睡眠の時間が短い
- 途中覚醒が少ない
- 徐波睡眠の割合が長い
- REM睡眠の割合が長い
瞑想熟練者すごし、という感じ。REM睡眠の割合は、睡眠の満足度に影響しているとも言われているので、REM睡眠が長いことは良いことだ。また、REM睡眠の割合が多いと、明晰夢を見れるのではないかとも言われている。REM睡眠は夢や記憶、感情などに関係しており、脳の整理を行っている重要な睡眠のフェーズだ。
瞑想は気長に実践しよう
まだ瞑想初心者の僕にとっては、「とほほ」な結果ではあるが、瞑想を続けていけば睡眠の質が上がるのか!というポジティブな結果ではある。2年やそこらでは結果には現れにくいようなので、7年ぐらいは頑張って続けてみましょう。すぐに結果が出ないからと言って、諦めないことが肝心ですな。
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