死因の上位として、心疾患(心臓病など)がある。アメリカでは死因の1位であり、日本では癌に次ぐ死因だ。そのため、心疾患の予防の研究は盛んに行われている。
内皮依存性血管拡張(endothelium-dependent vasodilatation)の衰えが、心疾患に影響しているのではないかと言われている。これは年齢によって、衰えていくことがわかっており、改善することが心疾患の予防になると考えられている。
ホットヨガで心臓が健康に
そこで、さまざまな改善策が考えられているのだが、ホットヨガ(ビクラムヨガ)が内皮依存性血管拡張を改善するということが、研究によりわかっていた。
で、ここからが面白いのだが、ホットじゃなくても良くね?と研究者は思ったらしく、ヨガ中の温度がどれぐらい影響を与えるのかを調べた論文が出ていた[1]。
ホットじゃなくても良い?
中年層(40〜60歳)に集まってもらい、ヨガを12週間、週3回の90分コースを受けてもらった。結構な量ですな。で、ランダム比較化実験が行われており、違いは温度のみ。ヨガのポーズは一緒だ。
- 40.5度(ホットヨガで良く使われる温度)
- 23度(室温)
結果、どちらも血管の改善につながったよ!温度は関係なかったよ!という結果が出たということだ。コレに関して、研究者はやや驚いており、「ヨガのポーズが血管の健康に良いことを示した初めての研究だ!」と興奮気味だ。
ホットで体脂肪が落ちる?
さて、ホットヨガのホットは意味ないのか?というと、そうとも言い切れない。この研究では、体重や体脂肪率、コレステロールなどの変化も見ている。
で、ホットヨガのチームだけ変化があったのは、体脂肪率だった!とのことだ。ホットヨガに通っている若い女性は、こちらのほうがメインだと思うので、良い結果じゃないでしょうか(ただ、体重は変化がなかったみたい)。
問題は、被験者がだいぶお太りになっておりまして、BMIが28〜30と高めで、体脂肪率は、36〜39%ほどの被験者なのだ。
ヨガのポーズで心臓が健康に
ということで、まとめると
- ヨガのポーズは心臓の健康に役立つよ
- ホットヨガは体脂肪が落ちるかもね
日本でも最近はヨガが流行っているので、やりやすくて良い運動かと思われます。ホットじゃなくても、心臓の健康に役に立つというのは、良い報告ですね。