心臓病はもっとも多い死因のうちの一つだ。心臓・血管の健康を改善することは、重要だ。心臓病の原因は、さまざまな理由が報告されている。その中でも、ストレスが重要なんじゃないの?と言われている。
ストレスが炎症を起こし、心臓病になる
ストレスが溜まると、炎症が起こり、心臓病を引き起こすと言われている。これは動物実験ではよく知られていて、ストレスを与えると、炎症やそれに関わるサイトカイン量が増え、心臓病を引き起こすのだ。
人間での実験は難しい。人間にストレスを与えて、心臓病になるかどうかなんて研究はできないからだ。そこで、研究者は、ストレスを担っている脳部位である扁桃体と心臓病の関係性を調べた[1]。
扁桃体と心臓病
扁桃体は、闘争・逃走反応を担っている脳部位で、低次の脳部位だ。動物として生きるために重要な脳部位なのだ。不安や怖れ、ストレスなど感情ストレス反応を担っており、この情報をもとに、戦うのか・逃げるのかを決める。
さて、研究者たちは、扁桃体の活動量と心臓病の相関を調べた。長期にわたる研究で、コホート分析を行っている。約300人ほどの被験者を集め、PET/CTスキャンで脳活動を計測し、心臓病との関係性を調べた。
わかったことは、扁桃体の活動量が多い人ほど、心臓病になりやすかったとのことだ。つまり、感情ストレスが多い人ほど、心臓病になりやすい。動物実験でわかっていたことが、人間でも観測された。特定の脳部位の活動量と、心臓病との関係性を示した初めての論文となった。
感情ストレスを減らすには?
さて、感情ストレスを減らすにはどうしたら良いだろう? ハーバードのメディカルスクールがオススメする方法を紹介しておく[2]と、
- よく寝る
- 瞑想する
- ヨガをする(実際に、ヨガは心臓病への良い影響があることがわかっている)
睡眠・瞑想はストレスを減らす鉄板なので、実践すると良いだろう。あとは、適度な運動を行い、野菜を食べるなどをすると良い。