2週間のスリランカ旅行から帰ってきた。2週間という期間は、長かったようで、あっという間だった。様々なアーユルヴェーダ体験(パンチャカルマも3種類)ができて、とても楽しく、リフレッシュもできた。これから何回かに分けて、スリランカでのアーユルヴェーダ体験記を書いていきたい。
アーユルヴェーダの問診
さて、まずはアーユルヴェーダの問診(コンサルテーション)から話を始めようと思う。これは、アーユルヴェーダの施術の初日に行われ、滞在時に受けるトリートメントや食事を決めるとても重要なイベントだ。
スリランカ旅行では飛行機の便の都合上、夜にホテルに到着することが多い。そのため、問診は到着日の次の日に予定されている。今回滞在したジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズでも同様だった。僕の問診は朝の9時スタートだった。
レストランに問診の時刻表が張り出されていた。毎日これをチェックして、問診の時間を確認する。ちなみに13日も滞在していたのは、僕一人だった。多くの人は、5日前後だった。
名医 Dr. CTスキャン
ジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズには、三人のドクターが在籍している。その中でも有名なのが「Dr. CTスキャン」ことDr. ディーニッシュだ。この「Dr. CTスキャン」という名前の由来は、「脈を測るだけで、CTスキャンのようになんでも体調のことはお見通し」だからだ。
今回、スリランカでこのホテルを選んだ理由が「Dr. CTスキャンに会いたい」だった。ホテルの予約前に、ホテルにメールでDr. CTスキャンに会えるかどうかを確認し、予約した。
メールの返事が微妙だったので、会えるかどうか不安だったが、問診がスタートし、Dr. CTスキャンが現れたときにはホッとした。僕にとっては、スリランカ二日目にして最大のイベントだった。
凄技・脈診
さて、問診がスタートすると、まずは質問もなく、脈診が取られる。左手の脈診を見るようだ。そして、ドクターは脈を左手でとりながら、右手を額にあてる。脈だけだと思ってたので、額に手が当てられたのはびっくりだった。しかも、かなり強い力で押された笑
この脈診は5分ぐらい続いた。同じ姿勢での5分間は長く感じた。この間、Dr.CTスキャンは瞑想するかのように、目を瞑り何かを感じ取っていた。
脈診が終わると、ドクターはカルテの裏に絵を書き始める。人体の簡易図だった。その人体の図に、様々なメモ書きが書かれる。脈診でわかった体調のことを、ズラズラと列挙していた。まだ何も会話をしていないのに、そんなに書くことがあるのか!というぐらいカルテの余白がいっぱいになった。
問診
体調のスケッチが終わると、ドクターが脈診から感じ取ったことを報告してくれる。「あなたはこいういうところが悪いです!」とズバッと断言されることもあれば、「こういう症状はありませんか?」のような質問形式で会話がなされる。
その会話に反応すると、反応におおじて、スケッチにチェックが入る。脈診でわかったことや気になったことを、問診で確認しているようだった。30分弱で問診は終わり、最後には自分のアーユルヴェーダの体質が教えられる。僕は、ピッタ・ヴァータだった。問診や体質をもとに今後のトリートメントや食事が決まる。(ちなみに問診時に教えてもらえる施設もあれば、最終日にしか教えてくれない施設もあるみたい。問診時に教えてもらえてよかったと思う)
Dr. CTスキャンはなんでもお見通し?
さて、脈診だけでどれぐらいの体調が当てられたか? さすがDr. CTスキャン、自分が体調として気になっていることは全部言い当てられたのでびっくりした。また、思いがけないことも言われて、「言われてみれば確かに!」ということもあった。
一番驚いたのは、「記憶に関する脳の部位が他の人より小さくて、記憶力が悪いですね」と言われたことだった。なんで脈診だけで、そんなことがわかるんだ!と感心した。”健康の問題”としては認識してなかったのだが、僕は確かに記憶力は悪い(人の名前覚えるの苦手だし、漢字の読みとかすぐ間違える)。
その後、「子供の頃に、頭をぶつけましたか?」と聞かれて、「記憶にある限り、二度ほど」と答えたら、「ですよね」と言われた。やっぱり、頭をぶつけるのは良くないのか・・笑
自分の体調について
他に、どんなことを言われたか、列挙してみる。
- 鼻のアレルギーがある
- 最近は食事に気をつけてるため発症しないが、気を抜くと発症する
- 睡眠に問題がある
- 朝起きた時、元気ない
- 脂っぽいものは食べてはいけない
- 天ぷらや豚は食べないようにとのこと
- 食べ物の消化力が弱い(食べても力が出る感じがしない)
- 「肉を食べて元気に!」みたいなのは、全然わからない人です
- 滞在三日目から、食事の量が減り、間食が増えて5回になった
- 便秘
- プロバイオティクスでなんとかしているが、飲まないと便秘気味
- ホルモンバランスが悪い(イライラする / ストレス)
- コルチゾール高めですよね、はい
- 肺が悪い
- 最近はそんなに感じてないが、昔は喘息ぎみだった
- タバコの煙にはめっぽう弱い(線香花火とかもキツイ)
- 「タバコを吸ってる人が近くにいますか?」と聞かれた
- 肝臓が悪い
- お酒でしょうね・・・
- 「お酒はやめました」といったら、「良いことだ」と言われた
- 画面を見ている仕事をしてますか?と聞かれた
- エンジニアなのでね・・・
- 「エンジニアです」と言ったら、「やっぱり」という顔で笑われた
- 肩こりと、それによる頭痛
- 慢性的な肩こりですね。ひどくなると頭痛もします
- ヘモグロビンが少ない(血が回ってない)
- 血圧低くて、血が回ってない感じはしている
- カルシウム少ない
- 自覚はないけど、イライラはしやすい
- 血糖値が高い / コレステロールが高いので気をつけて
- 自覚はないし、健康診断的にはそんなこともない気はするけど・・・?
ざっと言われたのはこんな感じ。5分の脈診だけでよく分かるものですな。なぜ脈からわかるかよくわからないけど笑。瞑想中にイメージで伝わってくるそうな。もちろん全部の指摘が、正しいわけではなかった。感覚的には、8割ぐらいは的確で、2割ぐらいは「そんなことはない気がする」だった。
本当にすごいの?
「Dr. CTスキャン、すごい!」で終わらせてもよいのだが、少し懐疑的に考えてみることもしてみる。
- 言われている症状は、多くの人が抱えているものであるから、8割ぐらいは当たるのかも
- 見た目や雰囲気から、推測できることも多そう
- 会話の手法としてコールドリーディング(占師などが使う会話手法)が使われてるかもしれない
もちろん、このような手法であったとしても、Dr. CTスキャンに問診をしてもらうメリットは、問診の速さ・的確さだろう。自分では気づかなかったり、昔のことなので忘れいていることも言ってくれるのはありがたかった(他のドクターの問診を知りたいので、アーユルヴェーダを受けた経験がある人は是非教えてください!)。脈診だけで先に、絵でスケッチするのは独特な手法だろうと思う。
自分の体質を知ろう
スリランカに行く前の自己診断での体質チェックでは「3ドーシャ型」かもだったのが、バシッと「ピッタ・ヴァータ」に決まったのは良かったですな。カパが強く出すぎていて、鼻詰まりなどが起こるみたい。
まずは、Dr.CTスキャンによる問診について紹介した。アーユルヴェーダ体験にスリランカに行こうと思ってる人は、ぜひジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズで、Dr. CTスキャンに会いに行ってみてください!