新しい大発見をしたい。コペルニクスの地動説や、アインシュタインの相対性理論はパラダイムを大きく変え、人々に大きな影響を与えた。新たな視点を、世の中に提唱することは意義のあることだし楽しいことだ。
ビジネスの世界でも、パラダイムシフトは起きている。パラダイムについて知り、パラダイムシフトを意図的に起こせるようになれば先駆者として、利益を得ることが出来る。GoogleやAppleは、まさにパラダイムシフトをを起こしながら利益を上げ続けている企業だろう。
パラダイムシフトとは
まずパラダイムの定義を見てみよう。
パラダイムとは、ルールと規範であり(成文化されている必要はない)、①境界を明確にし、②成功するために、境界内でどう行動さればよいかを教えてくれるものである
王様をイメージするとわかりやすい。領土を決め、そこでのルールに従わせるのだ。パラダイムは大きな影響力を持つことになる。
パラダイムシフトとは、境界を変更し、新たにルールを作ることだ。ビジネス戦略として知られてるものとしては、ブルーオーシャン戦略が似ているだろう。
パラダイムシフトの仕組み
では、どのようにパラダイムシフトは起こってきたのだろうか。
- 解決できない問題が引き金になって、新しいパラダイムへの模索がはじまる
- パラダイムを変えるのは、アウトサイダーである
- パラダイムの開拓者は、十分な根拠なしに、思い切って決断を下す
パラダイムシフトは、解けない問題が生じることから始まる。行き詰まりを感じて新たな解決策が必要となる。そこへ業界にそこまで詳しくない人が、無邪気に乗り込んでくる。アウトサイダーが重要なのだ。
現行のパラダイムを細かい点まで十分に理解してない人、場合によっては、パラダイムをまるで理解してない人
アウトサイダーによって、業界の凝り固まった物の見方が、一気に崩れる。違う視点が大切なのだ。しかし、この違う視点を得られたとして、それを実行するのは難しい。
振り出しに戻る
パラダイムが変わるとき、だれもが振り出しに戻る
大企業が、新たなパラダイムを見つけても、それを実行するのは難しい。なぜなら、自分の立場も危うくなってしまうからだ。
自分が携わっている仕事で、不可能なことに挑戦すると、かりにそれができたとしても、仕事の性質が根本的に変わってしまう
自分の立場が危うくなることは避けたい。人は安定していることに、心地よさを感じてしまう。
頭ではなく、心で判断する
頭がよく、しっかりした目標をもった人たちが、なぜ、将来を予見するとなると、からきし無力になってしまう
頭が良いと、パラダイム・シフトを拒む傾向にある。適応能力は高いかもしれないが、未来を見通し、変えていくことは難しいのだ
ひとよりも早くパラダイムを変えようと思い立つ人は、頭でそう判断するのではなく、心で判断する。
なぜなら、パラダイムを変えて行きた人は、頭ではなく心で判断してきたからだ。今の現状を壊せる勇気と、直感が大切なのである。ブルーオーシャン戦略で見つけたブルーオーシャンに飛び込むのも勇気がいるのだ。よい海を見つけても、飛び込むのは難しい。頭ではなく、心で動くしかない。
新たな視点で考え、発表する勇気
「ほんとうの発見とは、新しい土地を発見することではなく、新しい目で見ることだ」(マルセル・プルースト)
新しいパラダイムを見つけるには、新しい視点から見ることだ。新しい土地を発見するのは難しい。すでにあるものを組み合わせたり、違う角度から見ることによって、パラダイムは変わっていく。
パラダイムシフトは自分の立場すら危うくなるかもしれない。それでも、勇気を持ってイノベーションを起こしていけば、先行者利益を享受することが出来るだろう。新たな視点から世界を見つめ、それを発表することをおびえてはいけない。新しい考えは、すぐには受け入れられないものなのだ。
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