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驚きの施術!スリランカでアーユルヴェーダのトリートメントとパンチャカルマを2週間体験してきた

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 スリランカでアーユルヴェーダ体験。アーユルヴェーダ初日はドクターの診察から始まる。「名医Dr. CTスキャン」が在籍するジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズに二週間ほど滞在してきた。

 Dr. CTスキャンの診察の後は、いよいよアーユルヴェーダの施術が始まる。ここからが伝統医学の見せ場だ。二週間の滞在中に行った、トリートメントやパンチャカルマの内容について書いていきたい。

滞在中の処方薬

 まず、毎日の日課について。アーユルヴェーダの施設に滞在すると、毎日飲む薬が提供される。朝晩のご飯の後に、錠剤や液体を飲む。「こんなもの飲めたものではない!」という人もいるみたいだが、僕が提供されていた薬は飲みやすかった。ちょっと苦いぐらいで、気にならない味だった。

 多くの人に提供される薬は、消化を助けるための薬だ。腸内を整えてデトックスされやすくする。実際に、薬を飲み始めて次の日からお腹の調子はよく、便も快適だった。他の滞在者も同じことを言っていた。

トリファラ

 実際に僕に処方されていた薬で、買いやすいのはトリファラだ。サプリとして売っている。アーユルヴェーダではかなり有名な薬。やはり、サプリでも腸を整えるのに飲んでる人が多いようだ。

トリートメントは二種類ある

 さて、トリートメントは大きく次の2つに分かれる。それぞれ詳しく説明する。

  • アーユルヴェーダのイメージ通りのリラックス系のトリートメント
    • こちらはドクターではなく、別の施術師が行う
  •  驚きの治療法!パンチャカルマと呼ばれるトリートメント
    • ドクターが行う。パンチャカルマは医療行為のようだ。

リラックス系のトリートメント

 まず、テレビや雑誌などでよく紹介されるリラックス系のトリートメントを紹介したい。

アビヤンガ(オイルマッサージ)

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 滞在中に必ず毎日行うのが、アビヤンガだ。大量のハーバルオイルを使ったマッサージで、全身オイルまみれになるトリートメントだ。そこそこ力が入ったマッサージなので、筋肉がほぐれ、肩こりなどが和らぐ。それにオイルを大量に使うので、肌の保湿感がアップし、みずみずしい肌に若返る

 このアビヤンガのアーユルヴェーダ的目的は、オイルを体中に塗り込み、流すことで、体内の毒素を排出しやすいようにすることだ。次のスヴェーダナで排出したり、腸から便として排出する。

 アビヤンガの後は、1時間はオイルまみれのままだ。その後シャワーを浴びる。そのため、ホテルにはトリートメント用のガウンが置いてあり利用することができる。ジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズでは紙パンツも用意されていた。これはホテルによって、違うみたいだ。

スヴェーダナ(発汗)

 オイルマッサージの後にやるのがスヴェーダナだ。発汗させ毒素を排出する目的として行う。これも、ほぼ毎日行われた。僕が受けたのは3種類ほど。

  • ハーブの湯気を顔にあてながら、鼻から吸い込む(湯気が逃げないように、頭からタオルをかぶる)
    • ハーブで煮立った鍋が顔の下に置かれて、湯気が一気に顔に当たる
    • めっちゃ熱くて、すごい。最初が一番熱い。
    • 施術師が気を利かせて、鍋を揺すったら、湯気が立ち込めて、熱すぎた
  • ハーブのスチームを体全体に浴びる
    • 機械から水蒸気が発生していた
    • これは気持ち良い
    • たまに、熱い熱湯が飛んできてビックリする
  • ハーブで蒸した、お米?を包んだ布で、体をポンポンする
    • とても気持ち良い。毎回コレにして欲しい笑

 他にも、お風呂の形式をしたハーブバスのバススチームの設備もあり、全身一気にを受けることもできるようだった(受けたかった!)。受けた人は「めっちゃ熱い!」といいながらハーブバスから出てきていた(でも気持ちよさそう)

ウッツァーダナ(ハーブのパック)

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 最後の仕上げは、ウッツァーダナだ。ハーブで体をパックする。2日に一回ぐらいのペースで行われていた。肌をすべすべにする効果があるらしい。女性はぜひ受けて欲しい。

 ハーブはいろいろな種類が使われており、僕が受けたのは三種類。茶色っぽいハーブと、緑色っぽいハーブと、黄色いハーブだった。

 ハーブのパックを受けた後は、全身ハーブの見た目になるので、なかなか外出は抵抗があった。しかし、慣れてくるとそのままレストランでご飯を食べるようになってくる笑。日によっては、3時間ほどシャワーを浴びられない日もあるので、仕方ない!

シロダーラ(オイルを額に垂らす)

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 アーユルヴェーダで一番有名と言っても過言ではない、シロダーラ。大量の油を、額に垂らす。とてもリラックスすることができ、一種の瞑想状態になる。夢を見ている感覚なのに、現実世界に意識があるようなイメージだ。ストレスなどの解消に効果的だ。

 僕は、2週間の滞在中、シロダーラを6回受けることができた。とても満足している。やっぱりシロダーラは、アーユルヴェーダ旅行での大きな目的の一つだった。

 シロダーラを目的に、アーユルヴェーダの施設を訪れている人も多かった。しかし、シロダーラを受けるには2つの条件が必要だった。

  • 少なくとも3日以上の滞在
  • ナスヤ(パンチャカルマの一つ)を受けること

 気軽に二日間滞在の人が多かったが、二日間ではシロダーラは施術しないとホテルの人は言っていた。十分にアビヤンガなどでマッサージし、ナスヤで顔に溜まっている毒素を出してから出ないと、受けることができない。パンチャカルマの章で詳しく説明するが、ナスヤはちょっとビックリする療法だ。人によっては辛いかも知れない。

 シロダーラを受けた日は、2〜3時間ほどシャワーを浴びれない。

ネートラタルパナ(ギーの中で目を開ける)

 ネートラタルパナもアーユルヴェーダの有名なトリートメントの一つだ。目の周りに、小麦粉などの粘土質のもので土手を作り、目の上にギー(澄ましバター)の池 を作る。その中で、目を開けて、目をぐるぐる回す。このトリートメントは、ドクターが行っていた。僕は、滞在中2回の施術を受けた。

 目の疲れに効果的なトリートメントだ。ネートラタルパナを受けた日は、目を休めさせるため、デジタルデバイスの利用が禁止される。パソコン・スマホ・テレビなどは厳禁だ。また、外出するならサングラスが必須と忠告を受ける。

 オイルの中で目を開けるのは最初は怖かったが、わりと平気だった。しかし、しばらくしてくると目に異物が入ったときのような「涙がちょっとでそうな痛さ」を徐々に感じるようになる。

 ネートラタルパナを受けた次の日は、視界がクリアになったように感じた

 土手を作り、ギーで満たしてリラックスする方法は、目以外にも行われた。僕は肩こりがひどいので、肩と首のあたりに土手が作られ、ギーで満たさされた。ギーはほんのり温かくて、リラックスできる。  

ドクターが施術するパンチャカルマ

 パンチャカルマとは、「5つの行為」という意味だ。つまりアーユルヴェーダで施術されるパンチャカルマには5つの種類がある。

  • ナスヤ
  • ヴィレーチャナ
  • バスティ
  • ヴァマナ
  • ラクタ・モークシャ

 僕は、2週間の間に前半の3つのパンチャカルマを受けることができた。アーユルヴェーダといえば、マッサージやシロダーラでリラックスのイメージが強いが、アーユルヴェーダにハマってる人は、実はこちらのパンチャカルマがメインイベントになる

 アーユルヴェーダの医療行為で、パンチャカルマを行うと体がかなり楽になる。それにアンチエイジングにも効果的だそうだ。しかし、今から説明するが、その施術方法はドクターから聞いたときはビックリするし、実際に経験するとそこそこツライ

ナスヤ(点鼻法:鼻にオイル)

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 まずは、ナスヤ。シロダーラを受けるためには、必須で受ける必要があるパンチャカルマだ。なので、僕の滞在中もパンチャカルマの中でナスヤを受けている滞在者は多かった。3日以上の滞在者は、ほぼ100%受けていたみたいだった。

 ナスヤは、鼻の中に溜まっている毒素を一気に出す治療法だ。ナスヤにより、鼻がスッキリするのはもちろんのこと、頭全体の健康に良いとのことだ。そのため、ナスヤを行って毒素を出してから、シロダーラが行われることになっているらしい。

 さて、ナスヤは何が行われるのか?

  • ドクターが両方の鼻に、オイルを大量にスポイトで点滴する。この間、鼻で息をして、口で吐く呼吸を続ける(!!)
  • 鼻がオイルでいっぱいになったら、鼻を一気にすすり、オイルを口から出す
  • 鼻の中に違和感がなくなるまで、鼻をすすり、口から出すを続ける
  • 施術を行った日は、エアコン・扇風機・水辺の近くに行くことは禁止
  • また、鼻をかむことも禁止。必ず、鼻をすすり、口から出す

 どうでしょう。なかなか厳しいでしょう笑。シロダーラを受けに来たのに、ナスヤの治療が入っていて、「こんなはずではなかった笑」と言ってる人もいた(楽しんではいたみたいだったが)。何人かに一人は、勢いよく鼻から吸い込みすぎて、喉までオイルが到達してしまい、喉を痛める人もいるみたいだ(僕は二回受けたのだが、二回目のナスヤは、ちょっと喉は痛かった)。それにより、発熱する人もいるらしい。

 僕は、鼻水をすすり、口から出すのには慣れている方だったので、それほどは苦しくはなかった。ただ、一回目のナスヤを受けた日は、鼻水が止まらず、大変だった。部屋に備え付けてあった、ボトルを持ち歩き、鼻水を口から出していた。

 帰国後、鼻はスッキリしていて、とても気持ちが良い。鼻が効くようになり、匂いもすごく感じる。鼻が悪い人にはとてもおすすめなパンチャカルマだ。

ヴィレーチャナ(浄化法:下剤で小腸をスッキリ)

 次に、ヴィレーチャナ。僕が受けた中で、もっともキツかったパンチャカルマだ。アーユルヴェーダの中でも、「ヴィレーチャナがアーユルヴェーダのクライマックス」と言われるぐらい愛好家の中では有名なパンチャカルマだ。

 ヴィレーチャナは、下剤を飲むことで、小腸の中を、スッキリきれいにする治療法だ。便秘が治ったり、消化力がアップしたり、腸内に溜まっている毒素を排出したりすることができるデトックス方法だ

 ヴィレーチャナは7〜10日は滞在しないと施術はしてないみたいだった。僕は8日目に受けることになった。下剤を飲んで一気に出すので、アビヤンガで十分にリラックスし、体調を整える必要があるのだ。

 ヴィレーチャナは何を行うのか?

  • 朝5時にモーニングコールで起こされ、下剤のハーブとひまし油を大さじ1ほど飲む
  • 暖かい水をひたすら飲み、便意を待つ
  • 10〜15回の便がでたら(多い!)、キングココナッツジュースを飲み、それ以降は水分は1時間ほど取らない
  • 落ち着いたら、消化に良い朝ごはん(ココナッツミルクのおかゆだった)を食べる
  • 昼ごはんも特別なものを食べる(玉ねぎとにんにくのおかゆだった)

 トイレでひたすら便をすることになるので、とても大変な療法がヴィレーチャナ。お腹もずっと痛い。最後の方には、固形は出てこず水分のみが出てくることになり、便の常識が覆る。最終的には、飲んだ油が出てきてることがわかる笑。

 さて、普通の人は、下剤を飲んでから3〜4時間ほどで全部出しきり、終了となるらしい。しかし、僕はなかなか便意が来ず、結局7時間後の12時頃までお腹を下し続けた。

 そして、さらにひどいことに、午後もお腹を下し続け、夜もずっと大変だった。「さすがアーユルヴェーダのクライマックス!!」とずっともがいていた。「あぁ、終わった」とホッとしたのが、次の日の朝の便だった。合計で、25回以上の便を出したことになった。とても疲れた一日だった。

 また、ほとんどご飯を食べないので、下剤+断食な感じで、空腹感がすごい。空腹感がすごいが、便意もすごいので、なぞの腹痛に襲われることになる。

 僕は、もともと、便秘気味で、便が腸に溜まりやすいタイプだったので、長引いたのだろうと思う。しかし、おかげで全部出しきったので、腸の調子がヴィレーチャナ以降は良くなったように感じる。便秘で困ってる人に一番オススメしたいパンチャカルマだが、便秘で困ってる人が一番大変なパンチャカルマになるだろうと思う。

(これを飲んだ。右にある紙に、ヴィレーチャナの日の過ごし方が書いてある)

バスティ(浣腸法:オイルを大腸に入れる)

 最後に、バスティ。ドクターから説明を聞いた時に、一番イヤだったパンチャカルマが、バスティだ。バスティは、オイルを使った浣腸だ。

 バスティはオイルを大腸から入れることによって、大腸内に溜まっている便を一気に出すことを目的とした療法だ。そのため、バスティ後の便はとても臭い。「体内に溜まってる便はこんなに臭いのか!」と感心した。

 バスティは、最終日とその前日とで連続で2日間受けることになった。バスティはどのようにして行われるのか?

  • ランチ後すぐに施術室に向かう
  • 寝かされて、お尻からオイルを大さじ2ほど入れる
  • 5分ぐらい、同じ姿勢で保つ
  • その後、部屋に帰り、便意が来たら出す

 バスティでは、いれたオイルを30〜60分ほどは出さずに大腸内にとどめたほうが良いらしい。なので、部屋に帰ってからは、大腸にある異物を出したい気持ちとの格闘になる。しばらく、我慢して待っていると「これはもう無理!」と思う便意が来るので、出す。なかなかの匂いがする。

 文章に書くと、なかなかつらい感じのパンチャカルマなのだが、実際にやってみるとキツくはなかった。前日からドキドキした分、損だった笑。浣腸するときは、ちょっと痛いのだが、ヴィレーチャナほどの苦痛はない。

 バスティも便秘に効果的だ。また溜まっている便が排出されるので、ヴィレーチャナとあわせれば、体重は軽くなりそうだ。実際、ちょっと痩せた。

アーユルヴェーダはパンチャカルマが本編

 「アーユルヴェーダでリラックス〜」と思ってた人には、パンチャカルマの内容は驚きの施術だったと思う。僕も、あまりアーユルヴェーダについて調べずに行ったので、ドクターから内容を聞いたときには驚いた。

 しかし、「伝統医学で、さらに健康になるぞ!」と意気込んでスリランカに来たので、頑張って受けた笑。受けた後は、「キツかったけど、パンチャカルマ受けてよかった〜」と思っている。一緒に受けていた人たちも、なんだかんだ楽しんでいるみたいだった。

アーユルヴェーダはデトックスが中心

 アーユルヴェーダは、デトックスにかなり主軸を置いている治療法だということがわかった。健康になるためには、足りないものを補わないといけないという認識が強い人が多い(僕もそうだ)が、「体内の毒素を排出することが大切」とアーユルヴェーダは教えてくれるのだ。あの手この手で、毒素を出して帰ってきた僕が言うのだから、間違いない笑。

 なかなか、これほど大掛かりなデトックスを行おうと思うと、自分ではできない(危険だ)。それに、アビヤンガなどでのリラックスや、食事による体内の調整をおこなっておかないと上手くいかないこともあるだろう。そのため、かなりの時間を要するのがデメリットにはなるのだが、良いリラックス期間になると思う。

アーユルヴェーダは長期滞在がおすすめ

 パンチャカルマを3種類も受けようと思うと、やはり二週間程度は時間を取らないと受けられないみたいだ。ホテルとしても、一週間ほどは滞在したほうが効果は大きいと言っていた。そして、できれば1年に一回ほどは受けたほうが良いとのこと。来年も行くか!

帰国後の体調

 帰国後は、はやり腸の調子は良い。また、肌の調子もとてもよく、若返ったように感じる。シロダーラでストレスも開放されたので、リラックスしている。体は軽い感じがしている

 体に溜まっていた毒素を出して帰ってきたので、「元気になるのは帰国後しばらくしてから」という人もいるので、これからの体調も楽しみだ。最近は、毒素を摂取しない食生活を心がけているので、元気になっていくといいなぁと思っている。

帰国後のメンテナンス

 最終日には、「君は一ヶ月ぐらいは同じ薬を飲んだほうが良いよ」と言われ、3種類の薬を持ち帰ってきた。薬というか、ハーブのサプリのようなものですが。一ヶ月は飲んでみようと思っている。3つのうちの一つは、トリファラだったので、少しアーユルヴェーダ感を試してみたい人はよければどうぞ。

 

 あとは、ハーブティーなどがホテルで売っていたので、お土産としても買ってきた。写真左が三種類の薬で、右がハーブティー。

(この記事の画像はジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズより引用しています)